かんすい入りラーメンは体に悪いの?役割や安全性を簡単に解説!

子供がラーメンを見て「ちゅるちゅる!」と目を輝かせている姿って、かわいいですよね。
原材料欄チェックするようになると、何これ?という原材料がちらほら。
その中で、ラーメンによく使われている『かんすい』。

かんすいってそういえば何なの?

かんすいはラーメン(中華麺)づくりには欠かせないとされる添加物のひとつです
「無かんすい」をうたうラーメンを見ると、「かんすいって体に悪いものなのかな?」と思ってしまいますよね。
結論は、体に悪いとも言い切れないけど、取りすぎると良くない成分のリン酸塩が含まれていることがある。です。
かんすいにも種類があり、全部が体に悪いと言われるかんすいではないのです。
気になるかんすいの、成分・役割や、無かんすい麺を販売するおすすめメーカーをご紹介します。
かんすい入りラーメンは体に悪いの?

かんすいは、ラーメン(生麺・乾麺)、焼きそば、ワンタンの皮などに使われる、中華麺づくりには欠かせない添加物です。

ワンタンにまで入っているんだ!

餃子の皮と違って、茹でるものだからかもしれないですね!
では、かんすいが体に悪いというイメージは、どこからついたのでしょうか?
なぜ?① 昔のイメージと「無かんすい」の表示
かんすいが体に悪いイメージがあるのは、戦後、体に有害とされている水酸化アルカリなどをかんすいとして使っていたからかもしれません。
それによって問題も起き、昭和に食品衛生法で改正されました。
そんな背景もあり、中華麺などのパッケージに「無かんすい」「かんすい不使用麺」などをウリ にする文言が書かれるように。
「かんすいってなんだ???」と、かんすいの存在を初めて知る消費者も警戒してしまったのかもしれません。
(気になる成分は後述しています↓)
なぜ?② 食べたあと下痢になった!
「ラーメンを食べるとなぜか下痢になる…。」
という症状から、「ラーメンのかんすいが原因で下痢になった」と考える消費者もいるようです。
確かにかんすいは強めのアルカリ性なので、胃腸の弱い方は消化不良や胃もたれなど反応があるかもしれません。
色々考えられますが、理由はかんすいだけではない可能性もあります。

体に悪い、良いはさておき、なんでも食べ過ぎはよくないってことだね…
かんすいは一括表示の添加物
かんすいは一括表示が認められている添加物のひとつです。
- 炭酸カリウム
- 炭酸ナトリウム
+
- リン酸塩(数種類あるうちのどれか1種類以上)
炭酸カリウムと炭酸ナトリウムが組み合わせることにより、中華麺にとって最適なバランスが生まれます。
この2つにはよく言う発がん性などの健康リスクは認められていません。
体に悪いと嫌煙される原因はおそらくリン酸塩でしょうか。
リン酸塩は過剰摂取によりカルシウムや鉄分の吸収を阻害すると言われている添加物です。
- リンとは?(もう少し詳しく)
-
リンは骨や歯の形成や強化、健康維持に関わる必須ミネラルの一つです。
ですが、過剰摂取は様々な健康リスクを引き起こすと問題視されています。
リンは気にかけなくとも普段の食事で十分に取ることができるミネラルです。
原材料に『リン〇〇』という名前は載らずとも、子供が好きなものに使われています。
(ハム・ベーコン・ソーセージ・練りもの・菓子・スナック菓子・乳製品・炭酸飲料・スポーツドリンクなど)
つまり…わからないうちに摂取していることが多い物質なのです。
化合物であるリン酸塩よりも、食材に含まれる天然のリンは吸収率が低く、過剰摂取になりにくいと言われています。

「ハムやソーセージに含まれる添加物=だから危険!」みたいな傾向がありますよね
かんすいのラーメンにおける役割

かんすいは強めのアルカリ性です。
アルカリ性なのがポイントで、小麦と様々な反応を起こし、おいしい麺が生まれます。
役割①麺の弾力を出す
かんすいは小麦のグルテンを強化し、コシと弾力を生みます。
茹で時間・伸び具合なども調整できます。
役割②黄色い色合いを生む
かんすいは小麦のフラボノイドと反応すると、黄色い見た目になります。

それでも、それ以上に色を良くしようとクチナシ色素やカラメル色素を添加することがあります
役割③中華麺の風味をつける
ゆでた時の独特な香りや風味はアルカリ性によるもの。
ラーメンの香り〜、と思う人もいればニガテな人もいますよね。
役割④保存性を高める
アルカリ性のかんすいは細菌の繁殖を抑える働きがあるため、麺の劣化を遅らせます。

確かに、賞味期限が切れてもなかなか腐らないよね
かんすい入りラーメンが不安なら(おすすめメーカー)

「色々重要性はわかったけど、なんかちょっと不安になった…」
「かんすいを使わずに麺が作れるのならそれを選びたい」
そんな方にできる対策と、無かんすい麺を販売するおすすめラーメンメーカーを紹介します。
対策①ゆで汁を捨てるタイプのラーメンを選ぶ
かんすいに含まれるリン酸塩は、ゆでこぼす、ゆで汁を捨てることによって15〜20%減らすことが出来ます。
生麺タイプのラーメンなどを選んだり、インスタントラーメンやカップ麺もゆで汁を捨ててから新たにスープを作りましょう。
(※ 特に乾麺は、ゆでる時に麺がお湯を吸って減っているので、スープに使うお湯の量は減らすなど味見をしながら調整しましょう!)

酸化しがちな揚げ麺の、油っ気を軽減できるのでおすすめの対策です
対策②蒙古王かんすい(モンゴルかんすい)を選ぶ
諸説ありますが…。
蒙古王かんすいは商品名で、天然結晶した炭酸ナトリウム層(地下1400m)の飽和水を汲み上げ、精製したまさに「天然かんすい」とも言えるかんすいです。
精製されているため、アルカリ性特有のアンモニア臭はほとんどありません。
炭酸ナトリウム以外の原料は使われておらず、99.9%炭酸ナトリウムでできています。
【モンゴルかんすい使用】おすすめメーカー
◆かねこ製麺
- 国産小麦、モンゴルかんすい、電解水、天然塩など素材にこだわる神奈川県の麺メーカー
- ラーメン、そうめん、うどん、そば、餃子の皮など小麦麺を中心とした幅広い商品を展開
- 生麺は特に歯切れもよくコシがありおいしい
かねこ製麺公式サイト(別窓が開きます)
麺には全粒粉を練り込む商品も多く、小麦の風味を感じられます。
個人的におすすめなのはもっちぷりな食感の餃子の皮。(ここに来て皮)

モチモチで分厚めなため、もはや皮でお腹いっぱい。笑
売っている場所は取扱店をチェックしてくださいね。
オンラインショップはありませんが、出品しているネットショップで買うことは出来ます。
子供にはしょっぱいですが、かねこ製麺のつけ麺もおすすめです!
対策③無かんすい麺の表示を探す
それでもやっぱりかんすいがどうしても不安な場合、かんすい不使用の表示があるラーメンを探すしかありません。
欠かせない添加物とはいいながら、実はラーメンは作れます。

麺に欠かせないかんすいを、使わない麺なんて…おいしいの?

それが…思ったより全然おいしいんですよ…笑
そして袋を開けた瞬間「麺、白っ!!」とびっくりするはず。笑
ただ、かんすい不使用のラーメンは、スーパーではなかなか売っていないのが現状です。
ネットでも購入することができる、おすすめメーカーを2社紹介します!
おすすめメーカー①
◆桜井食品
- ラーメンは基本的に無かんすい麺(一部商品に天然由来のかんすい使用)、ノンフライ麺も多数取り扱い
- 国産農産物や有機農産物を積極的に使用、遺伝子組み換え原料や食品添加物は不使用
- 揚げ麺には、環境的かつ社会的に持続可能なパーム油(RSPO認証パーム油)を積極的に利用
- ラーメン、乾麺、小麦粉、米粉を中心とした幅広い商品を展開
桜井食品公式サイト(別窓が開きます)
無かんすい麺に加えて、添加物不使用でノンフライ麺なら、よりいっそう子供にも安心して食べてもらえますね。
◆私のおすすめ桜井食品
これで動物性不使用!?のスープがおいしいVEGAN白湯らーめんと、
蒸し麺はそもそも茹でられないし、かんすいが気になってしまう…という方にぴったりの乾麺焼きそば(ベジタリアンバージョンもあるよ)
それから、夏季限定の『冷やしらーめんゆず塩味』もおすすめです。
おすすめメーカー②
◆創健社
- ラーメンは基本的に無かんすい麺(一部商品に天然由来のかんすい使用)、ノンフライ麺も多数取り扱い
- 不要な食品添加物・たんぱく加水分解物・遺伝子組換え原料原則不使用
- 不自然なものは使わない・やさしい原料を使う・いい商品をひろめるの理念のもと、幅広い商品を展開
創健社公式サイト(別窓が開きます)
創健社のラーメンは、職場(ナチュラルショップ)のセールの日に買い込むお客様が続出!
◆私のおすすめ創健社
ノンフライ・無かんすい麺でスープともに植物性素材の『醤油らーめん』
同じシリーズのホタテと野菜のだしがきいた『塩らーめん』は飽きのこない味でおいしいです。
それから、鍋の〆にも便利な『有機即席ラーメン(ノンフライ・スープなし)』もおすすめですよ。
かんすいが不安に思うなら、無かんすい麺も試してみてくださいね!
まとめ

かんすいって体に悪いの?という疑問から、少し突っ込んでお伝えしました。
- かんすいは炭酸カリウム&炭酸ナトリウム+リン酸塩で構成された添加物
- かんすいはラーメンづくりには欠かせない添加物とされている
- かんすいは麺の弾力・見た目・風味・保存性をよくする役割がある
- 昔はかんすいとして水酸化アルカリを使用していた背景から、体に悪いというイメージがあった
- かんすいに含まれるリン酸塩は、鉄分やカルシウムの吸収を阻害するとされ、摂りすぎには注意とされている
- ラーメンを食べると下痢をしてしまう消費者もいるが、かんすいだけが原因とは言い切れない
- 麺をゆでることでかんすいに含まれるリン酸塩を15〜20%落とすことができる
- かんすいが気になる人はモンゴルかんすい使用麺や、かんすい不使用の表示があるラーメンを探そう
私の場合、ラーメンや焼きそばは週1回食べるか食べないかぐらいの頻度なので、体に悪いかはそこまで気にしていませんでした。
ちなみに…職場(ナチュラルショップ)では普通のかんすいを使ったラーメンは置いていません。
最初は「コシを出すためのかんすいの無い麺っておいしくなさそう…」とすら思っていましたが、メーカーもその他の原材料で工夫しておいしく作ってくれています。
無かんすい麺で作るメーカーは、動物性素材不使用だったり、添加物不使用のスープだったりすることが多いので体(消化器)への負担も少ないですね。
もしこの記事を見たあなたが無かんすい麺を見かけたら、原材料や香りや色や食感などを意識して食べてみてくださいね。