食品の選び方・食べ方

有機とオーガニックの違いって?明日から友達に教えられる知識を伝授!

mokanatural0624
やさしいママ
やさしいママ

この間イオンで買い物していたら、有機豆腐とオーガニック豆腐が並んでて、違いがよくわからなかった…

添加物や食の安全性が気になりだして、パッケージの裏側を見て食品選びを始めた方が初期にぶつかる疑問ではないでしょうか。

結論から言うと、有機とオーガニックは同じ意味で違いはほぼありません。

有機(オーガニック)食品には有機JASマークがついていて、ひとつの安心材料としてお買い物に役に立ちますよ。

それから、野菜でいうと有機野菜と無農薬野菜は同じではありません。

なんなら無農薬と書いてある野菜、ちょっと怪しいかも…。

  • じゃあ有機ってなんだろう?
  • 有機食品の見分け方ってあるの?
  • 有機野菜と無農薬野菜は違いは?

そんな疑問に有機JAS小分け業者向けの講習を受けた私がお答えしていきます!

この記事を書いた人

名前 / moka 

職業 / 昼はナチュラルショップ店員、夜はライターとして活動

実績 / 2児の母であり、ナチュラルショップ店員10年目。これから無添加生活を始めたい方を応援します。

オーガニックって体にいいのでは?と買い物で選ぼうとしたら、有機〇〇って書いてあったりオーガニック〇〇って書いてあったり…

やさしいママ
やさしいママ

有機とオーガニックってどんな違いがあるの?

有機とオーガニックは同じ意味

moka
moka

『有機』と『オーガニック』はほぼ同じ意味です!

有機もオーガニックも特に違いはないと思ってもらっていいですよ〜!

ちなみにオーガニックは英語で、有機的な〜という意味です。

有機・オーガニックといえる条件とは

野菜・肉・牧草

有機・オーガニックといえる条件とは、農業で言えば以下の3点です。

ポイント
  • 化学的に合成された肥料・農薬を使わずに栽培すること
  • 遺伝子組み換え技術を使用しないこと
  • 環境負荷をできるだけ減らして生産すること

有機農法とは、自然の恵みを生かした農法のことです。

太陽・水・土地・微生物・益虫(害虫を食べてくれる虫たち)の力を借りて、

従来の化学合成された農薬も使う栽培(慣行栽培)に比べ、土壌・水質・空気中の汚染を抑え、環境負荷を減らす、自然の動物・植物を守る。

そんな持続可能な農業を目指す取り組みです。

moka
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慣行栽培も昔とは違い、化学合成された農薬・肥料の使用量や濃度は減ってきているそうです

食品

有機・オーガニックがついた食品は、上記のような有機野菜などと、塩・水・必要最小限の添加物などを使って作った食品です。

Q
有機食品の認定基準は?
ポイント
  • 全重量の95%以上が有機農産物(野菜・肉など)、有機農産物加工食品(調味料など)であること
  • 農薬や洗剤などから汚染を受けないように管理された工場・調理場などで作られていること

簡単にですが認定基準はこんな感じです。

また、必要最小限の添加物とは、豆腐でいうと凝固剤として使う『にがり』などがあります。

指定されている『必要最小限の添加物』は安全性の高い自然由来のものが多く、5%まで使用可能です。

有機とオーガニックはJAS認証がないと名乗れない

有機やオーガニックとつくとなんか体にいいんだなぁと思いますよね。

やさしいママ
やさしいママ

じゃあ本当は違うのに有機とかオーガニックって書いてある製品もあるんじゃない!?

ご安心ください!そういった嘘の表示は違法となります。

有機JAS制度による認証が必要

日本各地にある、有機JAS認証機関による認証をクリアしないと『有機』や『オーガニック』を値札やパッケージに書いて名乗ることはできません。

Q
農業でいうと具体的にどんな管理が求められるの?

どういった基準があるかというと、まず土作り。

米ぬか、油かす、石灰、たい肥(家畜のフン)など基本的に自然なものを使い土作りをします。

その土作りをした田・畑などで、

  • 多年生作物(毎年生えてくる作物)なら3年以上
  • その他作物(種や苗から育てる作物)なら2年以上のあいだ、化学的に合成された肥料・農薬を使わず育てること
  • それと、遺伝子組み換えの作物でないこと

これらが必須条件となります。

本物の有機食品には有機JASマークがついている

画像引用:農林水産省HP

有機JAS認証機関により認証をクリアすると、このような有機JASマークを使用することができます。

このマークの下には認証機関名が入ります。

これが野菜や食品のパッケージについていれば、本物の有機製品の証となりますよ。

やさしいママ
やさしいママ

この有機JASマークがあれば、安心してお買い物ができるね!

そうなんです。有機JASマークが付いていることで、はじめまして(初見)の食品でもあなたから信用が得られるんです。

あえて認証を取らない企業・農家さんも

しかしながらあえて認証を取らない企業・農家さんもいます。

やさしいママ
やさしいママ

え!?なんで?有機JASマークがついていた方が売れそうなのに…

それにはいくつかワケがあります。

  • 有機認証の認証代の負担がある
  • 申請書類の扱いが大変
  • 商品価格を抑えるため  など

有機認証の認証代の負担

有機JAS認証を取り続けるためには毎年更新しなくてはならず、その認証代も(認証機関により金額は違いますが)十万円以上~と高いです。

しかも認証機関の格付け調査員の交通費まで受ける側が負担することがあります!

申請にかかる書類の多さ

Q
もはや大変なのは栽培より事務作業!?

ど企業でいえば、有機食品を作った量、有機JASシールを何枚使用したか、対象の材料はすべて有機JAS製品であるか…など。

農業でいえば、種・苗の入手経路、使った肥料・機械・資材の記録、栽培工程の記録など。

もはや「大変なのは栽培よりも事務作業」という農家さんも少なくありません。

まだまだ記録事項はたくさんありますが、これらを事細かに日々記録する必要があるんです。

やさしいママ
やさしいママ

JASシールを何枚使用したかまで記録するの!?細かすぎる…

商品価格を抑えるため

有機認証を取ることでかかってしまったコストを消費者からいただくことを避けるため。

つまり価格を抑えるためにあえてとらない企業・農家さんもいらっしゃいますよ。

逆もしかりで有機JAS認証を取っていない材料で作った食品は、いくら化学農薬・肥料不使用の材料でも認証が取れません

証明のない食材で作っても、本当かどうかの信用がないですからね。

個人店でちんまり、数種類のオリジナル商品を作って営業する規模であれば、無理に有機JAS認証は取らないかもしれません。

有機とオーガニックと無農薬は同じ?

やさしいママ
やさしいママ

産直市場で見た無農薬野菜って有機(オーガニック)野菜とは違うの?

違います。正確に言うと、どちらも兼ね備えた農薬不使用の有機(オーガニック)野菜はあります。

有機やオーガニック=無農薬ではない

先ほどお伝えしたとおり、有機栽培は『化学合成された農薬、化学合成された肥料を使うのは禁止』ですので…。

有機野菜=無農薬野菜ではありません!

有機野菜は有機JASが認めた何種類かの農薬は使われていることがあります。

「無農薬栽培」と表示するのは原則禁止

やさしいママ
やさしいママ

じゃあ有機栽培より、農薬を全く使わない無農薬栽培の方が安全ってこと?

そう思ってしまいますよね!

そういった誤認識を生むので、『無農薬・無化学肥料』『減農薬・減化学肥料』のような表現、表示は原則として使ってはいけないことになっています。

理由としては、

なぜそういった表示は禁止なの?
  • 近くの慣行栽培の畑から農薬、肥料が風で飛んでくる可能性もある
  • 栽培に農薬を使っていなくても、土に農薬が残っている可能性もある
  • 減農薬という表現では、どれだけ、どの農薬の量を減らしているのかわからない

といったことがあげられます。

moka
moka

絶対ゼロではないんだよ!っていう意味で、無農薬・無化学肥料と表示してはいけないってことです!

作り手側である農家さんも、「この野菜は農薬は使っていない栽培で育てていますよ~」とアピールしたいですよね。

実際に、そういった無農薬という表示は禁止なことを知らない農家さんもいらっしゃるようで…。

産地直送の野菜売り場ですとかでそういった表示は見かけることがあります。

moka
moka

売り手側である私たちも間違った表示をしないよう注意しています!

正しくは、こう表示します。

無農薬ではなく『栽培期間中化学肥料・農薬不使用』

減農薬ではなく『特別栽培〇〇』 

『無農薬』という表現を使っているからといって「全て信用できない!」というわけではもちろんありませんが…。

『栽培期間中化学肥料・農薬不使用』と表現されている農家さんは「あ~ちゃんと知っているんだなぁ」とより安心感はありますね。

それに大事なことがもう一つあって、有機栽培でJAS認証をとっていて、かつ農薬を一切使用せず作られている野菜もありますよ。

有機でもあり俗に言う無農薬でもある、よりよい野菜も存在するということです!

まとめ

  • 『有機』と『オーガニック』の違いはなく、ほぼ同じ意味
  • しかし、有機=無農薬ではない
  • 有機農法の条件は、化学肥料・農薬を使わずに栽培、遺伝子組み換え技術の使用不可、環境負荷減で生産すること
  • 有機JAS認証機関による認証をクリアしないと、有機やオーガニックを値札やパッケージに書いて名乗ることはできない
  • 有機JASマークがついていれば、本物の有機の証であるので安心してお買い物ができる

国内における有機JAS認証をとっている畑の面積は、令和5年3月31日時点での0.44%です。

(※ 認証を取らずに有機的管理で栽培しているものを除く)

まだまだ世界に比べ、日本の有機農業の普及率は低めです。

確かに数字を見れば慣行栽培あっての有機(オーガニック)栽培かもしれません。

ですが、わざわざ大変な有機(オーガニック)栽培を選んで、頑張ってくれている農家さんがなぜいるのか?を考えると…。

このまま慣行栽培だけを続けていくと、何年、何十年後には様々なところで違いが出てくるのではないでしょうか。

慣行栽培と有機栽培では、環境にも身体にも安心度の違いは歴然です。

大事なお子さんの未来を守るためにも、今ある自然環境を守っていきたいですよね。

環境想い、消費者想いの農家さんを皆さんにも是非応援していただきたいと思います!

参考ページ
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ABOUT ME
moka
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ナチュラルショップ店員/ライター
こんにちは!moka(もか)です。/オーガニックショップ店員10年目の33歳。/小1と1歳児の母です。/皆さまの無添加生活を応援しつつも、完璧は目指さなくていい(80点でOK)と思っているし、添加物は全力で悪だ!とは思えていない私です。/日々、無添加食品とお客様を見ていく中で感じたことや、これだけは気を付けるべきかな?ということ、得た知識などを勉強がてら記事にして発信していきます。
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